林道観光開発協会
金峰山寺
世界遺産と言う名の観光地
それはいつだったか...
美術館にて高野山と熊野古道の展覧を見た。ゆかりがあるというだけで仏像、絵巻物、全国に及んでいた。
一巡見終わって、さあ帰るか...と、その時だ。
「スライド見ていこうよ」「ん...スライド?」「熊野古道...世界遺産になったんだ」
神仏習合、山岳宗教、行者、イメージは膨らむ。
そこで見た、恐ろしい形相の「権現」の姿、しかもスケールが大きい。
世界遺産になった記念に秘仏である権現を今ご開帳しているという。権現かアー...
その時の印象、金剛?権現?日本一だというその大きさ、二度とないご開帳、凄い、拝みに行きたいものだ。
だが、そのとき勝手に印象が先行し、行動にストップをかけていた。
...紀伊山地は山深く、行くのが大変だという、過去のいい加減な記憶がそうさせた。
(大台ケ原登山?紀伊山地流離)
その後、時間が過ぎ...
ふと頭の片隅に残っていた「権現詣でへ行きたいなアー」が蘇り権現について調べ始めた。
実は、金峰山寺は吉野にあるということを知った。
近鉄に乗って終点吉野まで、そこからロープウエイ降りて徒歩十分と...いうことは自分の歩行の限界ぐらいか?
行けそうだ、行って見るか。
というより、次のご開帳はいつになるかわからないなどといわれると、どうしても見たくなるのが庶民だ。
近鉄で吉野へ行くために二度乗換があった。大和八木、そして樫原神宮だ。
どちらもエレベーターがあったが、ホームからそこまで結構距離がる。
車椅子ではちとえらいかナ「世界遺産」の玄関口としては。
近鉄吉野駅までは単線、「チェリーライナー」というそうだ。桜の頃は景色もさることながら人込みもさぞかしすごいだろう。
体が不自由だと絶対的に電車やバスは大変苦労する。
吉野着、特急という名の各駅列車はゆっくりだった
電車を降り、土産物屋の旗に吸い寄せられる。
よもぎ、サクラ、うどん、そば...そういえば朝、早起きだったんだナア。だが、食事はあとの楽しみに残しておこう。
ロープウエイはすぐに山頂へ、そこからの参道は広くないのに車の往来が多い。
必死に蔵王堂を目指すが、道の傾斜が結構ある、息が切れそう。狭い道なのになおさら違法駐車が道を狭める。
鳥居そして階段、すぐ脇に道が見えるので仏様には悪いがワープ、緩い道のほうへ。
しばらく行くと目の前に山門が、急階段...
「横の道からな、中は階段まだ二つあるから横道の方が平らで楽やでなア」
茶店のおばさんが親切に教えてくれた。
「おおきに」
その後境内へはすぐだった
ついに来た、というだけで疲れた感じでほっと一息だ。
家から持参した「冷凍お茶(ペットボトルのお茶が凍っているだけ)」の溶けた冷たさに感謝。
「蔵王権現」は一番奥の蔵王堂にあった。
ご開帳を狙ってきた我々のような庶民が大勢いた。イメージ以上のことはなかったので少し残念になった。
帰り道、下山を待たずして「おなか空いたア〜」という娘の希望により「うどん」タイムとなったのだ。
「ホーホキェキョ」鶯が初夏に聞かれたのは...何年ぶりか?
我が家の恒例?このあと「さくらアンドよもぎミックスソフト」なるものをデザートにする。
家の娘への土産で「よもぎおやき」を買った。
世界遺産
多くの人がそこを訪れる(自分もその一人であるが)ことでその地が開かれることによって変わることが多くある。
交通の便向上、観光産業の振興めりっとばけりでなく、その保護、あり方など課題が新たに発生する。
この町も内面的な問題が浮き彫りになった感じである。
まだ「とある観光地?」に比べればそれほどのことはないが、紛れもない事実だ。
「熊野古道」の奥深くまで行かずに言うのもなんだけれど...
信仰のない日本人が期待する「権現さん」は一体なんであるか?
そして「世界遺産」とは?