論理(1)

論理的とは一体どういうことだろう?
たとえば、「A=B,B=C、ならば、A=C」
というのは論理的な思考の結果だ。

だが、そもそも「A=B」、
つまり「AはBである」というのは一体どういうことだろう?
何を持って、「AとBが同じ」だと見なしているのだろう?
そもそも、世の中に完全に同じものなんてあるのだろうか?

いや、仮に百歩譲って「AとBがまったく同じだった」としよう。
そうすると、「A=B」とは、
「A」を「B」という別の言葉で言い換えているだけであり、
本質的には「A=A」ということにすぎなくなる。
(だって、AとBはまったく同じなのだから)

そうであれば、結局のところ、
「A=B,B=Cならば、A=C」というのは、
「A=A=A。Aは、Aであり、Aである」と言っていることになり、
何も意味を成さない。

つまり、
「A=B」や「AはBである」という言葉が意味を成すのは、
あくまで「AとBが違う」ときだけである。
だって、もし、どこにも違いは無く、
まったく同じものの言い換えに過ぎないのだとしたら、
「AはAである」と言っているのとまったく変わらないことになる。
それは無意味な宣言だ。

したがって、僕らが論理的思考の名のもとに、
「AはBである、だから…」と宣言するとき、
それは、あくまでも「AはBではない」ということが
前提として成り立っている言葉なのである。

それはつまり、
「AとBは、厳密には違うものだけど、
 この際、同じだと決め付けちゃおう♪」
ということであり、
この飛躍した決め付けによって、
初めて「意味」が生じているのである。

僕らが「AはBである、だから…」というとき、
そこには確実に「飛躍」と「矛盾」があるのだ。
それが論理的思考の正体である。
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