- 背景
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旅行から帰ってきた、まさにその日にPHSに着信あり。
相手を見ると翌週から勤めることになっている会社からで、「内定取り消しか?」とか考えたものの、
電話をしてみないことには始まらない。
先ほどお電話をいただいたのですが、と電話をすると、担当の方に替わって曰く、
「実はうちの会社が明日から社員旅行でして」とのこと。
受け答えしながら、さては出社日を遅らせてくれないか、ということかと思ったが、
「急に一人来れなくなったので、良かったら来ませんか」という思いがけない言葉。
凄いタイミングだ…
石垣島に2泊3日とのことで、こっちも賃貸の更新がかかっていたため、それを片さないといけない。
用事が済むかどうか確認してから改めて連絡することにして、不動産屋に連絡して交渉。
何とかなった。
正直休みたい気持ちはあったが、なかなか行ける所でもないので、翌日からまた出かけることにした。
連絡して参加の意思を伝え、旅行の準備をする。
着替え以外は殆どそのままなので、あっさりと終わる。
パンパンになった足を湿布で冷やして回復に努めて就寝。
翌朝。
羽田に着いて待ち合わせ場所についたものの、待ち合わせる人の顔の記憶が曖昧になっている。
電話をすると目の前にいて、気恥ずかしくなる。
とはいえ、初仕事(?)が社員旅行という状況で面通しができたのは気楽でありがたい。
待ち合わせて間もなく飛行機に乗り込む。
雨が強く、飛行機が飛ぶのか心配だったが、杞憂に終わり、石垣島へ向かった。
- 1日目
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飛行機では競馬好きの人と隣になったこともあって、話はそれなりにふくらむ。
那覇空港経由だったので、乗り換えの間にオリオンビールとそばを食べる。
…そばは普通。空港の中だから仕方ない。
その後小型機に乗って石垣島へ向かい、間もなく到着。バスでホテルまで行く。
海が透き通った青色をしていて、きれいだ。
海の近くながら潮くささは一切なし。
後で聞いたが、潮くささは海草によるものなのだそうで、海草は20度以下でないと繁殖しないらしく、
石垣島では繁殖しないために潮くささがないということだ。
ホテルに到着すると、夕方ということもあり(もっとも5時半だというのに日暮れでもなかったが)、
間もなく翌日のツアーの予約をチームごとに行って、改めてチェックインを行う。
部屋に入り(当然個室ではなく、3人部屋だった)、しばしぐったりすると、散歩がてら
夕飯で予約してあるという店に向かう。
地理はまるで分からないが、ついていったことと、ガイドブックは持ってきていたため何とかなる。
夕飯の店に到着。居酒屋風だった。
旅行と歓迎会を兼ねて乾杯の後、夕食。
それなりにうまかったが、結構飲んだせいと、これを書いている時点で既に時間が経っているために
何を食べたかあまり覚えていない。
その後2次会で現地の歌謡ショーパブらしきところに行った後ではぐれてしまい、
帰り道の店で酒を物色しつつ、ホテルに戻る。この頃、11時は過ぎていたと思う。
〆にそばを食べたいと思いホテルの人にそばを食べれるところがないか聞くと、
この時間ではそばの専門店はやっていないが、そうでなければ空いている所もあるということで、
そこへ行くことにする。24時間空いているのでホテルの人も使うと言っていた。
確かゴードン、という名前だった。
地図を書いてもらって店に行き、八重山そばを食べる。
専門店でないそうだが、酔っ払いだったせいもあってかうまかった記憶がある。
その後再びホテルに戻ると、途中で会社の方と遭遇。
そのまま部屋にいって飲みながらだべり、2時半頃になって寝た。
- 2日目前半
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昨日の八重山そばが効いたのか二日酔いだったのか、せっかくの朝食バイキングにも関わらず、
あまり食べれず。
その後、サイクリングしにグループで船に乗って竹富島に向かう。
船は揺れるが10分で着くのでさして影響なし。
間もなく到着。レンタサイクルを借りようとすると船着場の横にレンタサイクル屋の車が
何台か停まっている。
その内の一つに乗ってレンタサイクル屋へ。案内してくれた爺さんの飄々とした話し振りと、
車の必要がないほどの近さに笑う。
早速借り、ついでに島内の地図をもらう。
南の方に立ち入り禁止の区域があり、そこには牧場と、海老の養殖場があった。
爺さん曰く、海岸は3つあるが、西側にある2つの海岸がいいと言っていた(確か)。
ペダルを踏んで島内を回る。
雲が少なく、日差しが強い。ただでさえ暑いのに運動はきつい。
Tシャツの袖をめくってノースリーブのように扱う。
ちなみにこの島は周囲9kmだそうで、極めて狭い。
島内の一周道路以外は舗装されていないが、走るだけなら1時間半もあれば余裕で行けるだろう。
小学校を通り過ぎて南の方に行くと牧場があり、牛が何頭か放牧されていた。
近くまでいくと牛の糞が転がっていたが、乾燥しきっていたのか臭くなかった。
その後東の海岸へ向かう。
途中ドコモのアンテナが立っており、「こんな所まで立てるか」呆れるように感心する。
海岸に着く。綺麗な海なのに人っ気が殆どない。
まったりして西側の海岸に向かう。
この頃になると当日来た客も着いたからか、島内に人が多くなる。
西側の海岸の内、先に南側の方に着く。自転車を置くスペースが一杯になるほど人がいた。
ちょっと休んでから北側の海岸へ行く。
ここにはシャワー設備もあったため、泳ぐこともできるようだった。
残念なことに水着等は持ってきていない。
下着1枚になり、一瞬泳ごうかとも思ったものの、後を考えるときついので、
中洲のような所まで行って貝を拾うだけにとどめた。
裸足であるため、中洲まで歩こうとすると、貝やら何やらを踏みながら行くので結構痛い。
痛い思いをしながらも、中洲につく頃にはそれらも細かくなっていたからか大分楽になる。
中洲でしばし貝を拾い続ける。いいのを拾おうとするが、なかなかない。
そんなことをしていて時間は過ぎて、昼飯に行くことになる。
下着だけになったおかげで全身それなりに日焼けした。
昼飯に向かう途中でアクセサリ屋へ。貝でできたストラップを購入。
店主さんが、「台風のおかげで長い間いじってきた庭がやられた」とぼやいていた。
今回の旅行では台風のせいか、どこに行っても花が咲き誇る様子は全くという程なく、
木が折れてなくなっていたり、電柱が傾いたりしている様子が目立った。
ちなみに、店主さんは奈良から十何年か前に移住してきたらしい。
昼飯はレンタサイクルの爺さんに教わった店で食べる。確か「やらほ」だった。
ここの人が海老の養殖をやっているということで、海老を食べるなら、ということであった。
海老そばがあったのでそれを注文。1500円と馬鹿に高い。
かなりあっさりした塩味だったものの、海老も身がぎっしりプリプリしていておいしかった。
ただし、そばそのものをとると普通だと思う。
昼飯の後で島の真ん中あたりにある展望台へ。
展望台という割には小さく、一度に1〜2人しか上れないスペースしかない。
着くと人が並んで待っていた。
順番が近くまで来ると階段を上る様子が目に入ってくるのだが、一段一段が異常に高い。
しかも狭い。俺のような肥満短足には、おそらく最も向いていない。
ではあるが、何とか上ってあたりを見渡す。高さは3〜4Fあたりで、地上の町を見渡せる。
もっとも、「あれが何だ」とかそういうものは全くないため、単純に「いい眺めだ」で終わる。
これで島内はあらかた回ってしまったこともあり、竹富島を切り上げて石垣島に戻ることにした。
島に戻ってからは19時半の夕食まで各自自由行動ということだった。
この時14時。どうするか悩んでいた。
- 2日目後半
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船に乗っている中で、原付で島を走ることを考える。
石垣島に戻ってメンバーと別れると、その足で近くのレンタバイク屋へ。
(バイクを借りたことで、保険やら何やらの絡みがあったそうで会社の人に後で注意されることになる)
民宿を兼ねたところで、2Fに上がってドアが開けっ放しの玄関に入ると、家族団欒中だった。
バイクを借りたい旨を話して早速原付に乗る。夕食を考えると、乗れる時間は4時間少々。
どこに行こうか全く決めていなかったが、店の人に川平湾に行くことを奨められたので、
とりあえずそこまで行くことにした。
ガイドによると、川平湾は島の北西で、レンタルバイク屋の近くにある桟橋からは
20km弱のところにあった。
市街地を抜けて県道79号を北上する。
原付は快調に走る。何しろ、信号が全くない。
市街地のあたりは流石にあったものの、それ以外では人っ気がなく、実用性がないからであろう。
海際の道を走るとと、本州を走っている時と海の色がまるで違う。
どうせ行き先をはっきりとは決めていないので、何度かバイクを停めながら眺めを楽しんだ。
川平湾には乗り始めて30分位で着いた。
眺めはきれいだったが、時間が悪く観光バスが2台ほどいてかち合う。
写真だけ撮って走り続けることにする。
この時点で15時前。案外行けるように感じたので、とりあえず目的地を島の北端にある平久保崎にする。
時間によっては途中にあるそば屋がやっているようだったので、そこに寄ることも視野に入れる。
また、走っていると、島という割には山が多いこと、牛の牧場が多いことに気付く。
その山も、本州では木々でうっそうとしていてこの時期では濃い緑色をしているものだが、
地肌がかなり見えていた。
人間の頭で例えるなら、かなり髪の薄い頭で地肌がテカテカしているような、そんな山だった。
台風の影響というには山は整然としすぎていて、きっと元々こういう山なのだろう。
牛については、「石垣牛」という名称が存在する位なので、島全体で盛んなのであろう。
15時半を過ぎたあたりで明石という地区まで来て、ここにある「明石食堂」でそばを食べることにした。
ガイドに載っていて、かつ16時で閉めるというのに興味があったためである。
こういう早く仕舞う店はうまい店だと相場が決まっている。実際にそうだった。
扉を開けると20人位入れる店に7〜8割の入り。
あたりの人っ気のなさもさることながら、昼時をとっくに過ぎている時間を考えると、
この店には人気がありそうだった。
確か八重山そばの中だか大を食べた。400円台だったと思う。注文して比較的待たずに来る。
スープが芳醇でとろとろとしており、麺もストレートタイプで微かに香ばしい。
400円台とは信じがたい出来。当然のようにスープを飲み干して完食。
満足して再び原付に乗ると、外は雨。晴れ間も見えたが全体的に雲が厚い。
休んでいる時間がもったいなかったので、そのまま走り出す。
Tシャツが濡れて寒々としてきたものの、雨はしばらくするとやみ、にわか雨で済んだ。
濡れたTシャツが走っている間に乾いていくのが心地よかった。
その後間もなく平久保崎へ。
これまでバイクで走ってきて色々な岬に行ってきたが、眺めが海の色からして違う。
沖縄本島よりも台湾の方が近いのだから言われてみればその通りなのだが…日本離れしていた。
散歩しながら写真を撮って、R390経由で戻ることにする。この時、16時半頃だった。
信号のない道路を快適に進む。
国道まで出たものの、道路が広めになっていた以外はそれまでの眺めと殆ど変わらない。
原付のガソリンメーターも満タンから少し減ってきていた。
レンタバイク屋まで直行しようとして白保という所まで来ると、突然原付が停まる。
ガソリンは減ってきていたものの、半分を少々切った位でガス欠ではなさそうだった。
とはいえひょっとしたらと思い、丁度近くにあったガソリンスタンドで給油する。
給油後、スタートボタンを押すものの、カスッカスッ、という情けない音しか出ない。
やむを得ず店員さんに相談したものの、原因は分からず、状況は変わらない。
仕方がないのでバイク屋に連絡して、来てもらうことにした。
その間、俺はやることがないのでスタンド内に入ってお茶を飲みつつ店員さんとだべっていた。
連絡してから30分位してバイク屋がミニトラックで来た。対応が存外早い。
バイク屋は原付が動かないことを確認すると、原付をトラックに載せるかと思いきや、
そのままスタンドに置いて俺を乗せていくという意外な手に出た。
俺はそれで助かったものの、その後原付がどうなったのかは分からない。
ともかく、俺は何とかレンタバイク屋に戻ることができた。
ちなみにバイク屋は民宿も兼ねていたせいか、島内の事情に詳しいようで、車内での会話は
こんな状況ではあったもののそれなりに楽しめた。
清算をしてホテルに戻ると夕食の時間。予約しているという焼肉屋に行って食べる。
肉そのものは好きなものの、焼肉屋に行った経験は殆どなく、ややとまどった夕食となった。
その後散歩かつみやげ物屋に寄るなどしてホテルに戻る。
ホテルでは泡盛を飲みつつテレビを見ながら寝た。
- 3日目
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体調が良かったせいか、朝飯をたらふく食べる。
11時チェックアウトだったのだが、それまでは自由。
そのため、どこか出かけてこようとしていると、折りよく有志でサイクリングに行くとのこと。
参加させてもらうことにする。
8時半自転車を借りようと近くの店に行こうとすると、
「昨日、君が行ったレンタバイク屋でいいのでは」との声。
そのため、昨日行ったレンタバイク屋で自転車を借りることにする。
昨日の今日だったので、店の人から丁寧な対応を受ける。
2時間少々だったので、西の観音崎へ行く。
自転車で走るとバイクとはまた違った趣がある。
市街地を抜けたあたりから、道路脇に並んで立っていたやしの木(だと思う)が
真ん中あたりでポッキリ折れて歩道の邪魔になっていることがかなりあり、台風のすごさを思わせた。
観音崎について海を眺める。
…海を眺めながら泡盛でも飲みたいなぁ、午前中にもかかわらず、そんな願望が頭の中をよぎった。
その後まだ時間があったので北上すると、塩の工場兼販売店があったので行ってみることにした。
店の人は詳細に説明してくれそうだったが、既に10時を回っていて帰りを考えると長居はできないが、
簡単に説明してもらい、実際に塩をなめることにする。
3種類の塩が出てきたが、高くなるほど粒がでかくなっていた。その分だけ味もはっきり違っていた。
また、にがり(豆腐を作る時に使う、あれだ)もなめさせてもらう。
とんでもなくしょっぱい。一滴だけでも相当にしょっぱかったので、ある意味罰ゲームである。
健康には良いそうなので位置づけとしては青汁に相当しそうだ。
舌にしょっぱさを残したままで、帰路に就く。
帰りは行きと違って県道を通ったものの、上りの坂がきつい。
後のことがあったので、自重して歩いて押していった。その後、ホテルに戻ってチェックアウト。
11時半まで待つとバスが来たので、それからはグループ行動となる。
川平湾で昼飯を食べた後、グラスボートに乗る。
本当はマンタというのを探しに行く予定だったらしいが、波が高かったそうで断念。
グラスボートで海の底を眺める。珊瑚やら何やらがはっきり見えて、ちょっと感動する。
その後、近くにあった「御茂登」という泡盛の醸造元に行く。
いきなり行っても簡単に説明はしてくれるのでありがたかった。帰り際に一本購入する。
この時既に2時。
次にどこに行くのかと思っていたが、何と午前中に行った塩の工場へ。
店の人に顔を覚えられていて何となく気恥ずかしい。
他の人が塩とにがりをなめるのを見ているのは楽しかったが、
俺も再びなめたために舌がまたすごいことになったため、水を買って出てきた。
その後ミンサーという織物の工芸館に行ってポシェットを買い、お土産屋に行って空港へ。
空港に着くと、今回の旅行の幹事からチケットと同時にお土産品を渡された。
「他のみんな外駐だから、これはみんなからの旅行土産だって渡しておいて」
今回の旅行は12人だったのだが、他の人はみんな外駐に出ることが多いそうだ。
そのため、週明けは確実に行く俺がその役目を負うことになった。
初出勤だというのに、俺の方も感覚がなくなってきていた。
飛行機で羽田につくと、「来週からよろしくお願いします」と挨拶して帰路に就いた。
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